土葬のお墓を墓じまいしたいと思って調べると、「掘り起こし」「再火葬」「手続き」が出てきて、結局いくらなのか見えにくいですよね。
普通の墓じまいと違い、土葬は遺骨の状態が読めず、作業と手続きが増えやすいので、相場だけ拾うとズレます。
そこでこの記事では、土葬の墓じまい費用の内訳と、見積もりでブレない見方を整理します。
こんにちは、ケン(2級建築士)です。このサイトでは、墓じまいを中心に、相続・法事・供養まわりで迷う方に向けて「話を盛らない・現実ベース」で整理してお伝えしています。建築業界で約20年、現場施工を軸に、見積もり・段取り・説明の場まで、判断が割れやすいタイミングを数多く見てきました。
わたしは墓じまい工事そのものや士業の専門家ではありませんが、現場側の目線として契約や手続きの前に、どこを確認すれば安心に近づくか/どこで不安が残りやすいかを手順に落として言語化できます。このサイトでは「何から考えるか」「詰まりやすい所」「判断の基準」を、迷わない順番で具体的に整理しています。
▶︎ 運営者プロフィールを見る1. 土葬の墓じまい費用はいくら?
目安は「掘り起こし+再火葬+閉眼供養」を基準に、追加項目で総額が上下します。
土葬の改葬では、掘り起こしが一体あたり8万〜10万、再火葬が5,000円〜20,000円、閉眼供養のお布施が3万〜5万が目安として整理されています—ただし遺骨の数、経過年数、重機の可否で振れます。
さらに墓石の撤去や更地返還が必要なら、その工事費が別で乗ります。
まずは“最低3点セット”を土台に見る。相場の掴み方。
- 掘り起こし費用を一体単価で見積依頼する
- 再火葬の可否と料金区分を火葬場へ確認する
- 閉眼供養の有無とお布施目安を寺へ確認する
- 墓石撤去の要否と返還条件を管理者へ確認する
- 遺骨数と想定年数を一覧化して共有する
反論として「古い土葬なら土に還っていて安いのでは」と考える人もいます。けれど実際は、掘ってみないと状態が分からず、見つからない・取り出しが難しいケースもあります。安く見積もるより、最低3点セット+追加の可能性を前提にしたほうが、後悔が減ります。結論として、土葬は“下限を押さえ、上振れ条件を潰す”のが正解です。
2. 内訳と見積もりの見方
見積書は「作業範囲」「処分先」「許可書類」の3つが書かれているかで判断します。
土葬は“掘る深さ”と“見つかった後の扱い”が費用を決めます—同じ掘り起こしでも、洗浄や乾燥、仮収骨、搬送、火葬手続きの代行が含まれるかで総額が変わります。
だから金額だけ比べると、安い方が「工程を落としている」こともあります。
見積もりの中身を読む作業。ここが勝負。
- 掘削深度と掘削範囲を見積書に明記させる
- 洗浄乾燥と仮収骨の有無を項目で分ける
- 搬送先と搬送方法を見積条件に固定する
- 火葬許可と改葬許可の代行範囲を確認する
- 残土廃材と棺材の処分方法を確認する
反論として「細かいことは業者が分かっているから任せたい」と思うかもしれません。任せるのはOKですが、前提がズレたまま任せると追加が出ます。確認するのは不信ではなく、工程のすり合わせです。結論として、見積書は“範囲と出口”が書かれているほど安心になります。
3. 費用が跳ねる条件
費用が跳ねるのは「人力」「不確定」「追加返還」の3つが重なるときです。
土葬は2m以上掘るケースもあり、重機が入れないと人力になって工数が増えます—さらに埋葬位置が曖昧だと探索が加わり、遺骨の状態次第で洗浄や回収に時間がかかります。
加えて、墓地の返還条件が厳しいと、撤去や整地が増えます。
高くなるのは“作業が増える時”。単純な構造。
- 重機進入の可否を管理者へ事前確認する
- 埋葬位置の手掛かり資料を家族で集める
- 掘り起こし対象の人数を事前に確定する
- 当日の立会い要件と作業時間制限を確認する
- 返還条件の撤去範囲を文章で固定する
反論として「見つからなければ掘らなければいい」と割り切りたくなることもあります。ですが、改葬や再供養の方針があるなら、どこまでやるかの線引きが必要です。先に“止め時”を決めておくと、現場で迷いません。結論として、跳ねる条件は事前に見えるので、先に潰せます。
4. 見積もりを崩さない
崩さないコツは「許可→現地条件→工程→金額」の順で固めることです。
改葬は市町村長の許可が必要で、許可証を前提に墓地管理者も動く仕組みです—先に手続きを見通し、現地条件を揃え、工程を固定してから金額を比べると、後出し追加が減ります。
逆に、金額だけ先に決めると、条件追加で結局同じか高くなります。
順番を守るだけ。これがいちばん効く。
- 受入先の受入証明を先に取得しておく
- 改葬許可の必要書類を役所で確認する
- 現地写真と寸法で作業条件を業者へ渡す
- 見積の含む工程と含まない工程を分ける
- 追加費用が出る条件を先に文書化する
反論として「許可は後でも取れるから工事だけ押さえたい」と焦ることもあります。ですが許可や受入が未確定だと、工程がズレて費用が増えます。段取りは遠回りに見えて最短です。結論として、見積もりは“順番”で安定します。
土葬の改葬費用は、掘り起こしが一体あたり8万〜10万、火葬費用が5,000円〜20,000円、閉眼供養のお布施が3万〜5万の目安として整理されています。参考資料:touensha.com。
埋葬・火葬・改葬を行う者は市町村長の許可を受ける必要があり、墓地管理者も許可証を受理後でなければ埋葬等をさせてはならないと整理されています。参考資料:mhlw.go.jp。
5. FAQs
Q1. 土葬の墓じまいは自分で掘れますか?
安全面と手続き面で現実的ではありません。掘り起こしは深くなりやすく、管理者の許可や作業条件も絡むので、経験のある業者へ相談したほうが止まりません。
Q2. 再火葬は必ず必要ですか?
状態や受入先の規定で変わります。土葬遺骨は条例や霊園の取り決めで火葬が求められることが多いので、受入先と火葬場の要件を先に確認してください。
Q3. 掘っても遺骨が見つからないことはありますか?
あります。埋葬年数や土壌の性質で状態が読めず、掘ってみないと分からない面があります。止め時と代替方針を家族で先に決めておくと揉めません。
Q4. 見積比較で一番見落としやすいのは何ですか?
処分と搬送の出口です。洗浄・乾燥・仮収骨・搬送・許可代行など、工程が含まれるかで金額が変わるので、項目分けで確認すると比較できます。
Q5. 役所の手続きはどこから始めればいいですか?
受入先を先に決めて受入証明を取り、改葬許可の必要書類をそろえる流れが安定します。許可の見通しが立つと、工事日程も崩れにくくなります。
現場職人の本音トーク
わたしは現場を20年以上も見てきた。土葬の墓じまいは、普通の改葬と同じノリで入ると痛い目を見る。見えない地中に手を突っ込むのは、暗い倉庫で配線を探すのと同じで、雑にやるほど余計な時間が増える。
費用が増える仕組みは冷たいくらい単純だ。重機が入れないと人力になって工数が跳ねる。埋葬位置が曖昧だと探索が始まって延びる。掘り出した後の洗浄や乾燥や搬送が、見積に入ってないと追加になる。夏場は土の扱いもきつくなるし、作業の段取りが甘いと現場が荒れる。砂時計みたいに、気づいたら時間と金が落ちていく。
今すぐ、遺骨の人数と埋葬位置の手掛かりを集めとく。
今日、管理者に重機と作業時間の条件だけ聞いとく。
週末、見積の工程を項目で割って比べればいい。
勝ち筋は「条件を固定してから金額を見る」。ここまでやってダメなら次は、現地立会いで工程を組み直す判断でいい。親族の前で「こんなに追加なの?」って空気が固まる瞬間、何度も見た。あれは作業のせいじゃなく、前提が揃ってないだけだ。
最後に笑える話。最安を選んで当日、洗浄は別料金、搬送は別手配、許可は自分でやってね、で心が折れる。安くしたいなら、最初から“出口”まで書かせとけ。
まとめ
土葬の墓じまい費用は、掘り起こし・再火葬・閉眼供養を土台に考えると見えやすくなります。ここに墓石撤去や返還条件が乗るため、総額は「条件次第で動く」と捉えるほうが安全です。まずは下限を作って、上振れ条件を潰してください。
次の一手は、見積書の「作業範囲」「処分先」「許可書類」を揃えることです。金額だけで比べず、工程が含まれるかを項目で分けるとブレが止まります。進まないときは、重機可否と埋葬位置の不確定を疑うのが早いです。
今日やるのは「人数と条件の固定」と「見積項目の分解」だけで十分です。これができると、相見積もりが“同じ土俵”になり、追加費用の不安が減ります。その先は、許可手続きと当日の流れをつないで、最後まで迷わず進めましょう。
