位牌を作ろうとして、「戒名がないと失礼なのでは」と手が止まっていませんか。俗名だけで作っていいのか、あとで揉めないかが気になって検索したはずです。
この迷いは、戒名の有無そのものより、菩提寺の有無や宗派、親族の受け止め方で答えが変わるのが原因です。さらに納骨先の条件も絡むので、同じ選択でも評価が割れて不安が残ります。
そこでこの記事では、戒名なしが失礼になる場面と、俗名位牌で問題ない場面を切り分けます。そのうえで、いま決める順番と判断基準を整理し、迷いを今日の行動に落とし込みます。
こんにちは、ケン(2級建築士)です。このサイトでは、墓じまいを中心に、相続・法事・供養まわりで迷う方に向けて「話を盛らない・現実ベース」で整理してお伝えしています。建築業界で約20年、現場施工を軸に、見積もり・段取り・説明の場まで、判断が割れやすいタイミングを数多く見てきました。
わたしは墓じまい工事そのものや士業の専門家ではありませんが、現場側の目線として契約や手続きの前に、どこを確認すれば安心に近づくか/どこで不安が残りやすいかを手順に落として言語化できます。このサイトでは「何から考えるか」「詰まりやすい所」「判断の基準」を、迷わない順番で具体的に整理しています。
▶︎ 運営者プロフィールを見る1. 位牌の戒名なしは失礼?5つの考え方
戒名なし=即失礼ではなく、「誰に」「何を」合わせるかで結論が変わります。
失礼かどうかは、位牌そのものより「寺院との関係」「納骨先の条件」「親族の納得」で決まりやすいです—同じ家でも代替わりで基準が動くこともあります。位牌は戒名(法名)や俗名など複数要素で作る前提があり、戒名がなくても俗名で整える選択肢があります。まずは「失礼の相手」を寺院・親族・施設のどれに置くかを決めると、迷いが減ります。参考資料:hasegawa.jp。
- 菩提寺の有無と納骨の前提条件を先に書き出す
- 失礼の相手が寺院か親族か施設かを言葉で分ける
- 戒名の有無より供養の段取りを揃える方針に寄せる
- 俗名位牌で進める理由を家族内で短く統一する
- 後から変更できる余地を残して位牌仕様を選ぶ
「戒名なしは手抜きに見える」と言われるのが怖い、という反論もあります。
ただ、手抜きに見えるのは“理由が共有されていない”ときが多いです。菩提寺があるなら相談して筋を通し、親族には判断基準を短く伝える。そこまで整えておけば、俗名位牌でも不敬より実務として受け止められやすいです。
2. 俗名位牌の判断基準
俗名位牌は、戒名が決まらない・付けない方針のときに「記す内容を整える」ための現実的な選択です。
戒名がない理由は、無宗教の方針、菩提寺がない、寺院との関係を作らない、費用より家族の意向を優先したい、など様々です—大事なのは「空欄にしない」より「後悔が出ない形にする」ことになります。俗名で作るなら、表記ゆれや没年月日の書き方がズレると、あとで見たときに引っかかりが残ります。迷うなら、先祖位牌のレイアウトに寄せるだけでも統一感が出ます。
- 白木位牌の記載内容を写して誤字脱字を潰す
- 俗名の表記を戸籍や葬儀資料で統一しておく
- 没年月日と没年齢の書式を先祖位牌に合わせる
- 表面と裏面に何を書くかを家族で先に決める
- 彫刻か書き入れかを相談し将来変更に備える
「俗名だと軽い感じがする」という反論も出やすいです。
しかし、位牌は“見栄え”より“祀りやすさ”で評価が変わります。家の中で手を合わせる対象として、読みやすく、家族が呼べる名前であることも意味がある。俗名で進めるなら、供養の手順と説明を揃えて“軽さ”に見えない形にしていきましょう。
3. 失礼の基準が別
揉める原因は、戒名の有無ではなく「失礼の基準」が家の中でズレていることです。
寺院は「宗派と作法の整合」を見ますが、親族は「故人への敬いの形」を見ます—同じ言葉でも見ているものが違うので衝突します。さらに、納骨堂や霊園は「規約として受け入れ可能か」を見ます。ここを混ぜて話すと、誰も納得しないまま時間だけ過ぎます。基準を分けて整理するだけで、判断が速くなります。
- 寺院目線と親族目線と施設目線を別紙に分ける
- 宗派と菩提寺の有無を家族で共有しておく
- 納骨先の規約で必要情報が何かを先に確認する
- 費用の話と供養の話を同じ場で混ぜないようにする
- 故人の希望が分かるメモや遺言の有無を探しておく
「そこまで考えなくても、俗名でいいのでは」という反論もあります。
もちろん俗名で問題ない家も多いです。ですが、あとから「それは失礼だ」と言われた瞬間に、法要や納骨の段取りが止まります。止まるリスクを減らすための整理だと考えると、やることが見えてきます。
4. 関係者に先に合わせる
決める順番は「寺院(または納骨先)→家族→位牌の手配」が安全です。
先に位牌を発注してしまうと、寺院や納骨先の条件で作り直しになることがあります—順番だけで手戻りが大きく変わります。菩提寺があるなら、戒名(法名)をどう扱うか、位牌自体を作るかまで含めて相談したほうが早いです。菩提寺がない場合でも、納骨堂や永代供養墓の受付条件を確認してから、位牌の表面文字を決めると迷いません。
- 菩提寺へ戒名の要否と位牌表記と納骨可否を先に相談する
- 親族へ俗名位牌の理由と判断基準を短く共有しておく
- 納骨先の条件に合う表面文字の方針を先に決める
- 位牌店へ原稿を渡し校正で誤字や字体を確認する
- 改葬や合祀の可能性も見て供養の形を整えておく
「寺に聞くのは気が引ける」という反論も出ます。
ただ、寺院側は“後から揉めてやり直す”ほうが困ります。相談は失礼ではなく、段取りの一部です。ここまでやれば、俗名位牌でも戒名ありでも、筋の通った選択になります。
5. よくある質問5つ(FAQ)
Q1. 戒名なしでも法要や読経はできますか?
できますが、呼び方や読み上げ方は寺院の方針に左右されます。菩提寺がある場合は「俗名で進めたい」意向を先に伝え、代替案を出してもらうのが早いです。
Q2. 白木位牌に俗名だけ書いて本位牌も俗名で良いですか?
方針として俗名で固めるなら問題になりにくいです。表記ゆれと誤字だけは後から残るので、資料と照合して整えてください。
Q3. 後から戒名をもらって位牌に入れ直せますか?
可能ですが、彫り直しや作り替えになることが多いです。最初から「後で変える可能性」を見込んで、位牌店に加工方法を相談すると安心です。
Q4. 宗派が分からないまま俗名位牌で進めても大丈夫ですか?
大丈夫なケースもありますが、納骨先が決まっていないなら先に宗派の手がかりを拾うほうが安全です。菩提寺が見つかるなら、作法面の手戻りが減ります。
Q5. 親族が「戒名がないのは失礼」と反対したらどうしますか?
反対の理由を「寺への礼」なのか「故人への敬い」なのかで分けて聞いてください。そのうえで、寺院や納骨先の条件を確認し、折衷案を作ると落とし所が見えます。
現場職人の本音トーク
わたしは現場を20年以上も見てきた。戒名の有無で家の空気が凍る瞬間も、何度も見た。湿気の残る仏間みたいに、言い出せないモヤが積もると後で一気に噴く。
原因は3つに割れる。寺院の作法、親族の感情、納骨先の条件だ。悪意より構造で、みんな自分の正しさを守ってるだけ。なのに話し合いは、違う地図を見せ合って「同じ場所だろ」と言い張る綱引きになる。
今すぐ、菩提寺か納骨先に条件だけ聞いとく。今日、家族に「失礼の相手は誰か」を短く揃えとく。週末、位牌に入れる情報の原稿を作って校正しとく。
勝ち負けより、手戻りを減らす段取りを優先しろ。親戚の集まりで突然「戒名は?」と投げられても、基準が言えれば崩れない。ここまでやってダメなら次は寺院に同席してもらう。対立を翻訳してもらうほうが早い。
発注後に「文字が違う」と気づいて固まるのも、よく見る光景だ。慌てて電話して、焦って言い訳して、さらに空気が重くなる。落ち着け、位牌は走って作るもんじゃない。
まとめ
戒名なしが失礼かどうかは、位牌そのものより「寺院」「親族」「納骨先」の基準で決まります。俗名位牌は選択肢として成立しますが、理由の共有と表記の整え方が重要です。迷いが深いほど、決める順番を守るだけで手戻りが減ります。
次の一手は、先に条件確認をしてから家族内の基準を揃えることです。菩提寺があるなら相談を優先し、ないなら納骨先の規約を先に確認してください。説明が通らない場合は、寺院・位牌店・石材店など“第三者の言葉”を挟むほうが収束します。
今日やるのは「条件の確認」と「家族の基準の統一」だけで十分です。そこが揃えば、戒名ありでも俗名位牌でも、納得して進められます。次は、供養先の選び方と当日の段取りへ進めば迷いが減ります。
